9.24.2012

「ただ」の功罪

有名な作家さんが、新作の図書館貸し出しを半年間猶予するよう要請したそうだ。

彼はなんでも、新作の発売日前に、あるツイッターの「彼の新作の貸し出し予約が44人になった」という呟きを見て愕然としたという。「買ってくれよ」…。

作家も生活しなければいけない。そして、年に何冊も書けるわけではない。

もちろん、お金に余裕のない人にとって、図書館は本当にありがたい存在。貴重な古い本なんかは、図書館に行かなければない場合も多い。しかし、現代を生きる作家にとって、自分が苦労して書き上げた作品が図書館でただで読まれ、収入が激減するなんてたまったものではない。そのうち、小説を書く人がいなくなってしまう。音楽家とフリーダウンロードとまったく同じ問題が出版業界でも起こっている。作品に対して、正当な対価が払われるべきだ。なんにしてもそう。お金のめぐりが悪いと結局、自分のビジネスの売り上げも落ちてしまう。生産者と消費者は表裏一体だから。

節約になると思って、図書館通いをしたり、古本を手に入れたりしていたけれど、反省した。せめて新作は買おう…。


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