最近よく英語の校正を頼まれるんだけれど、
訳しにくかったんだろな…と思われる文というのは、人を問わず似ている。
それは!「ゾウは鼻が長い文」と言われるものだ!
ゾウは鼻が長い
と言う文には、主語のようなものが2つも入っている(!)。普通、一文の中に主語は1つ。これが混乱を招くのだ。中国語を習ったときにも同じようなことを言われたが、この構文は独特らしく、中国語や英語に直す場合、「ゾウは長い鼻をもつ」「象の鼻は長い」「鼻が長いのは象の特徴である」といった、1つの主語と1つの述語の単文もしくは単文を2つ合わせた複文にしないといけない。
単純な例ならいいが、内容が長く複雑になってくると何を主語にしてどう言い換えていいか分からなくなりやすい。
さらに問題なのは、複雑な文を「象【の】鼻は長い」形式にすると、主語がやたらと長くなり、あまり自然な英語ではなくなる。だから、根本的な変換が必要になる。二文に分けるか、長い主語の一部を後ろにおくか…。そうなると、前後の分との接続がよいかとかも見なければならなくなる。
また、「象は」の部分が不要な場合もある。
なんとなく話の流れというか、後から見れば不要だが話者本人が書いてしまったのでそのまま残っている場合がある。この場合、普通の人は「象は」を主語にしてしまって、続かなくなる。まずは、日本語の原文をきっちり書いてほしい…。
直訳の限界というか翻訳の難しさと言うか…。けっこう妥協が必要なのかもしれない。。。
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