Thoughts and notes of a researcher in plant genetics and nutritional epidemiology in Japan and the U.S. with a wide range of interests - choral activities, photography, nature, travel, and drawing. L'épanouissement personnel means personal development and fulfillment. Still in the middle of it, enjoying the process. 農学部、酒類企業研究員を経て、米国ミシガン州立大学で博士過程を卒業後、植物遺伝学と食物疫学の研究に片足ずつつっこんでいます。趣味の合唱、自然観察、旅行、写真、絵描き、国際交流など、いろんな記録です。L'épanouissement personnelは自己研鑽、実現というような意味です。生涯に渡って一緒に旅する人生のテーマ。
1.09.2016
映画「ANTARCTICA」
その名の通り、南極大陸の調査員たちの一年間を追ったドキュメンタリー映画。
南極はどの国にも属さない地球上の唯一の場所。気候や自然条件などの調査のため各国から調査員が来ていて、大部分の人は夏の間、少数の人たちは一年を過ごす。
プレハブよりは数段立派な基地に、ブルドーザーや砕氷船など、雪国の一通りの装備がそろっている。基地の中にはテレビも電話もあり、もちろんキッチンもあり、一見普通の寮と変わらない。まあしかし、冬一歩外に出れば、雪と氷と吹雪の世界で、周りには何もなく、孤立している。
日が沈まない夏、一日中暗い冬、幾重にも広がるオーロラのカーテン、よちよち歩くペンギンの群れ、匍匐前進して何とか海を目指すアザラシ(隊員は現地の動物を助けたり触れたりしてはいけない)、すさまじい風速の吹雪で、中に雪が入り込みカチコチになった重機など… 過酷ながらも美しいその世界。非日常的な空間。
一旦南極に着いてしまうと、半年あるいは一年間は帰れないため、家族の重大事に立ち会えないこともある。そんな状況を皆が共有しているので、チームの絆は非常に強い。協力しなければ、命にかかわることもある。暗い日が続き、外にも出られない冬なんかは、何か面白いことをしようと皆必死。
「なぜ南極なんかに行くんだ?ってよく聞かれる。でもそれは、行ったことのない人に説明するのは難しい。行った者にしか分からないんだ。」とある隊員。一年間の別世界での任務を終えて、自国に戻ったときの感慨は大きいだろう。浦島太郎ではないか。基地の周りは雪以外なかったのに、ビルビルビル、人人人、車車車、太陽がまぶしい!
南極に行きたいと思ったことはないが…。
人間模様のドキュメンタリーとして面白かった。
まあ、大量に重機やら資材やらを運び込んで、定住しなくても、地球上に一か所くらい、手つかずの、人間がいない場所があっても良いような気がするが。
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