連休まで駆け抜ける予定ーー
報告書までもう少し。
4日にわたるデータ収集を頑張りました。続きましてはデータ解析。
データを集めるのにかかった時間と同じくらいの時間を、データの考察に使わないと、とあるブロガーさんの言葉。ごもっともです。データを集めて満足してしまうこともあるからね。
論文は只今最終チェックのためオーストラリアの教授にわたっています。ただ、5月始めまで出張中だそうなのでチェックはそのあと。待ってます!!
今回の連休はカレンダー通り仕事に勤しんで、余暇は論文読んだり本読んだりする予定です。
皆さまはどうかしら。
6/19は合唱祭なので、その練習も本格化。2曲に魂を込める。ソプラノが20人越えな一方、テノールが3人なのですが…。誰か入ってほしい。
レクイエムの最後2曲は、なんと最初の2曲と同じメロディーで、歌詞が違うバージョンだった。主題回帰、というのか…クラシック音楽の世界ではよくあることなのでしょうか? びっくり、そして最初の2曲がとても美しく荘厳だったので、その歌詞が最高!と思っていた私は、
か、替え歌じゃん…。
なんて、俗っぽい感想を持ってしまった。
替え歌で終わるレクイエム、と思うと何とも微妙な気持ち。早く慣れねば。
Thoughts and notes of a researcher in plant genetics and nutritional epidemiology in Japan and the U.S. with a wide range of interests - choral activities, photography, nature, travel, and drawing. L'épanouissement personnel means personal development and fulfillment. Still in the middle of it, enjoying the process. 農学部、酒類企業研究員を経て、米国ミシガン州立大学で博士過程を卒業後、植物遺伝学と食物疫学の研究に片足ずつつっこんでいます。趣味の合唱、自然観察、旅行、写真、絵描き、国際交流など、いろんな記録です。L'épanouissement personnelは自己研鑽、実現というような意味です。生涯に渡って一緒に旅する人生のテーマ。
4.26.2016
4.25.2016
4.23.2016
亀正
別府のお寿司屋 亀正。
いつも混みまくりの超人気店。車が溢れている。トリップアドバイザーか何かに載ったらしく、観光客に大人気でもはや地元の人が行けない…。
それでも今日は、連休前の土日という閑散期を狙い、開店時間頃に行って、開店前から並んで一斉に入った人たちが一斉に出てくるまで待とうという作戦。(開店時間に行っても、座れることはない。1時間前から行列ができているからだ。)
そんな甲斐あってか、今日は7組しか待っておらず、45分くらいで入れた。ラッキー! 前回は20組待ちで諦めたので、良かった!
関アジ関サバは皿数限定でこのお店の看板メニュー。超厚切りでびっくりしたー 1.5 cmくらいあり、刺身というより、切り身といったほうが良いくらい。すべてのネタがそんな感じで、とてもお腹がいっぱいになる。エビも鰻もアナゴも美味しかったー
日取りを見たり作戦を立てたりしなければならないが(笑)その甲斐は十分ある!!
いつも混みまくりの超人気店。車が溢れている。トリップアドバイザーか何かに載ったらしく、観光客に大人気でもはや地元の人が行けない…。
それでも今日は、連休前の土日という閑散期を狙い、開店時間頃に行って、開店前から並んで一斉に入った人たちが一斉に出てくるまで待とうという作戦。(開店時間に行っても、座れることはない。1時間前から行列ができているからだ。)
そんな甲斐あってか、今日は7組しか待っておらず、45分くらいで入れた。ラッキー! 前回は20組待ちで諦めたので、良かった!
関アジ関サバは皿数限定でこのお店の看板メニュー。超厚切りでびっくりしたー 1.5 cmくらいあり、刺身というより、切り身といったほうが良いくらい。すべてのネタがそんな感じで、とてもお腹がいっぱいになる。エビも鰻もアナゴも美味しかったー
日取りを見たり作戦を立てたりしなければならないが(笑)その甲斐は十分ある!!
4.20.2016
Caution! Not attached-
Just got asked by Gmail "Ops, you seem to have forgotten to attach a file despite there is a sentence that says 'Please find the attached'".
Wow!
It read my message and understood that I was going to send a file to someone!
It was pretty surprising.
It is a convenient service. But it may make us more dependent on the technology and think less...
The email I prepared was a draft to send from my company email account, so I did not have to attach the file at that time, but it was a good example of a computer's guiding (and controlling) people. We should be careful not to give all the control of ourselves.
Wow!
It read my message and understood that I was going to send a file to someone!
It was pretty surprising.
It is a convenient service. But it may make us more dependent on the technology and think less...
The email I prepared was a draft to send from my company email account, so I did not have to attach the file at that time, but it was a good example of a computer's guiding (and controlling) people. We should be careful not to give all the control of ourselves.
4.19.2016
4.18.2016
ただ春の夜の夢の如し
何が起きてもおかしくないーそんな心構えが本当に必要だなあと実感すると同時に、やはり人間は自然活動に対して極めて無力だと痛感する。そんな思いでいる。
話は飛ぶが、何が起きてもおかしくないというのは海外と仕事をしていると感じることも多い。あちらでは労働力が流動的だし、合理的なので採算が合わないとなれば即人員整理が行われてしまう。その分、自分の「職」を磨いていき、どこでも働けるようになっていくのだが。その点、日本は会社に「就職」するというより「就社」すると言える。終身雇用の代わりに、経理から営業から生産から、何でもしますというわけだ。
そんなわけで、海外の変わりようは目まぐるしい。半年前に日本を訪れて一緒に会議した人が、解雇されてもう全く縁もゆかりもない場所に職場を代わったり、長年取引をしてきて、信頼関係もある営業の方でも、その会社が吸収合併されて解雇されてしまったり、はたまた大学でも、極めて優れた新品種を継続的に開発して業界を牽引してきた大学が、育種事業から撤退すると発表したり。一番当惑しているのは他でもないスタッフ達だった。
この6年間、何度も何度もそんなのを見てきた。またね、と言って見送った人々と、もう関わることがなくなるのは寂しい。もちろん個人的に連絡は取るが、出張で会うことはなく、新しい担当者とまた初めましてからになる。そしてその人も、いつまでいることか…。
それはもう文化の違いだからしょうがない。生産性のためだ。解雇されても、新しい職場が見つかるだけまだ良い。それに私も、解雇がないから、倫理感に欠け人を傷つける従業員をどうにもできないという日本企業の負の部分をいやというほど見ている。
しかし、なんか、何事も永遠には続かないのだなというのをしみじみ感じる。大麦シンポジウムで、参加者が皆知り合い同士で和気藹々とした雰囲気だが、来年はそれが少し変わるかもしれない。人の入れ替わりは確実に起こっている。
だから海外の人は同棲したり、結婚したりが早いのかな、などとも想像する。会社も職も、いつまであるか分からないし、誰がいつどうなるか分からないという不安定要素がある。とすれば、せめて家では安定的な安らぎを得たい、景気が良くなっても悪くなっても関係なく一緒にいてくれる人がほしいと思えるのも納得。(まあ、離婚率も高いのだが…) 彼らは友人との時間も大切にする。仕事やお金抜きでつき合える人々との関係は裏切らない。
話を戻すと、私はオーストラリアの大麦業界が本当に好きで、とても居心地が良くて、ここに所属していたい!と思っているけれど、そんな状態も長くは続かないのかもしれない、その時やる気は出るのか、と想像してしまう。要するに人が主目的ではないのだ、何がやりたいかというのは。この人と仕事がしたい、ではなくて、この仕事をやりたい、と思えなければ。(まあ若しくは、この土地で安定して住めるなら何でもする、か。) 頑張っていれば、助けてくれる人や、一緒に考えてくれる人と出会えるかもしれない。そんな就活本に書いてあるようなことを、再認識している。
話は飛ぶが、何が起きてもおかしくないというのは海外と仕事をしていると感じることも多い。あちらでは労働力が流動的だし、合理的なので採算が合わないとなれば即人員整理が行われてしまう。その分、自分の「職」を磨いていき、どこでも働けるようになっていくのだが。その点、日本は会社に「就職」するというより「就社」すると言える。終身雇用の代わりに、経理から営業から生産から、何でもしますというわけだ。
そんなわけで、海外の変わりようは目まぐるしい。半年前に日本を訪れて一緒に会議した人が、解雇されてもう全く縁もゆかりもない場所に職場を代わったり、長年取引をしてきて、信頼関係もある営業の方でも、その会社が吸収合併されて解雇されてしまったり、はたまた大学でも、極めて優れた新品種を継続的に開発して業界を牽引してきた大学が、育種事業から撤退すると発表したり。一番当惑しているのは他でもないスタッフ達だった。
この6年間、何度も何度もそんなのを見てきた。またね、と言って見送った人々と、もう関わることがなくなるのは寂しい。もちろん個人的に連絡は取るが、出張で会うことはなく、新しい担当者とまた初めましてからになる。そしてその人も、いつまでいることか…。
それはもう文化の違いだからしょうがない。生産性のためだ。解雇されても、新しい職場が見つかるだけまだ良い。それに私も、解雇がないから、倫理感に欠け人を傷つける従業員をどうにもできないという日本企業の負の部分をいやというほど見ている。
しかし、なんか、何事も永遠には続かないのだなというのをしみじみ感じる。大麦シンポジウムで、参加者が皆知り合い同士で和気藹々とした雰囲気だが、来年はそれが少し変わるかもしれない。人の入れ替わりは確実に起こっている。
だから海外の人は同棲したり、結婚したりが早いのかな、などとも想像する。会社も職も、いつまであるか分からないし、誰がいつどうなるか分からないという不安定要素がある。とすれば、せめて家では安定的な安らぎを得たい、景気が良くなっても悪くなっても関係なく一緒にいてくれる人がほしいと思えるのも納得。(まあ、離婚率も高いのだが…) 彼らは友人との時間も大切にする。仕事やお金抜きでつき合える人々との関係は裏切らない。
話を戻すと、私はオーストラリアの大麦業界が本当に好きで、とても居心地が良くて、ここに所属していたい!と思っているけれど、そんな状態も長くは続かないのかもしれない、その時やる気は出るのか、と想像してしまう。要するに人が主目的ではないのだ、何がやりたいかというのは。この人と仕事がしたい、ではなくて、この仕事をやりたい、と思えなければ。(まあ若しくは、この土地で安定して住めるなら何でもする、か。) 頑張っていれば、助けてくれる人や、一緒に考えてくれる人と出会えるかもしれない。そんな就活本に書いてあるようなことを、再認識している。
4.10.2016
4.09.2016
プーパッポンカレー
グリーンカレーペーストを使って作ってみた。卵とじの要領で意外と簡単! お店で食べるような本場のとはやっぱり何かが違うんだけど(ハーブがあまり手に入らないからねぇ)、お家用としてはまあまあかなー
もっといろいろタイ料理を習ってみたい。
もっといろいろタイ料理を習ってみたい。
4.06.2016
Slowly progressing on my publication
I am editing my draft after receiving comments from my co-authors.
There's something that should be a secret, but I want to tell this to someone!!
- My initial draft was checked by my bosses, and they suggested I should delete some portions. After following their advice, I sent it to my coauthors for their review. Then... they said what I deleted was actually necessary! There wasn't only one, but were several portions like that which I thought I should include, and my supervisors said otherwise. I would rather believe my coauthors who are more experienced on genetic analysis and plant science, who said what I originally said in my manuscript.
I wouldn't tell this to my bosses, but it taught me a lesson; it is worth discussion how the draft needs to be checked. It might have been easier if I had my draft reviewed by my coauthors in Australia first and then by my bosses. In fact, I have to look up my old files to see what I deleted from the original!
It also gave me confidence and experience on writing in the field of plant breeding/genetics. Well it's funny that plants are actually grown in the field, but that's another story!!
There's something that should be a secret, but I want to tell this to someone!!
- My initial draft was checked by my bosses, and they suggested I should delete some portions. After following their advice, I sent it to my coauthors for their review. Then... they said what I deleted was actually necessary! There wasn't only one, but were several portions like that which I thought I should include, and my supervisors said otherwise. I would rather believe my coauthors who are more experienced on genetic analysis and plant science, who said what I originally said in my manuscript.
I wouldn't tell this to my bosses, but it taught me a lesson; it is worth discussion how the draft needs to be checked. It might have been easier if I had my draft reviewed by my coauthors in Australia first and then by my bosses. In fact, I have to look up my old files to see what I deleted from the original!
It also gave me confidence and experience on writing in the field of plant breeding/genetics. Well it's funny that plants are actually grown in the field, but that's another story!!
Enjoying the best season
Today is forecasted to be only the sunny day of this week, and probably the last day to enjoy viewing the flowers before they fall. The cherry blossoms look best with blue skies in the background! I'm glad I was able to capture the moment though they started to fall already. Seasons come and go... I love the pink carpet that only appears this week in the whole year.
4.02.2016
桜の季節
一年で最も美しい一週間の始まり。
去年も桜を見に出かけて、写真も山ほど撮ったのに、今週は雨が多く土曜日が絶好の花見日和!と聞いてカメラ片手に出かけずにはいられない症候群。山肌にもちらほらと山桜が咲いていて、風景のいたるところが桜色に染まっています。綺麗!!
去年も桜を見に出かけて、写真も山ほど撮ったのに、今週は雨が多く土曜日が絶好の花見日和!と聞いてカメラ片手に出かけずにはいられない症候群。山肌にもちらほらと山桜が咲いていて、風景のいたるところが桜色に染まっています。綺麗!!
ドキュメンタリー72時間
密着72時間ドキュメンタリー 日韓くらべちゃいましたスペシャル。
日本でも韓国でも、ある場所を3日間連続で観察して、その地を訪れる人々の人生模様を記録する番組があるらしい。しかし両国のスタイルの違いは明白。日本では、カメラは定点固定で訪れる人を待ちインタビューする。一方韓国ではターゲットとなる場所を決めたらそこを縦横無尽に動き回り、人々を取材して回る。
今回はニューヨークのクイーンズ地区にある24時間営業のコインランドリーに密着した日本と、中国最大の中華料理店(一日に3,000ー4,000人が食事をする!)を取材した韓国の、それぞれの番組を見ることができた。
まず、ニューヨークのコインランドリー。50台の洗濯機と乾燥機が並び、人々が入れ替わり立ち替わり洗濯していく。アパートが古く密集しているニューヨークでは、建物自体に洗濯機がないところが多いのだそうだ。だから、老若男女、コインランドリーを利用する。現在クイーンズ地区は特に移民の多い場所で、人口の半分はアメリカ国外で生まれた。不法移民も多い。自国ではまともな暮らしが望めない、でもアメリカなら、仕事をすれば生活はできるから、と。仕事をしても生活ができないとはどういった状況なのか。想像しただけでも苦難だ。
職を失ってホームレスを経験し、人生をやり直すために何とか職をニューヨークで見つけて引っ越してきた家族。アルバイトを掛け持ちして子供を大学に行かせてやりたいと望む。
離婚した妻とともに遠くで暮らす娘と、夏休みの間だけ一緒に過ごす父親。娘が幸せかどうか、それだけが彼の全てで、自分の夢は?と問われると、明日どうなっているか分からないだろう、と返す。
47歳にして孫のいる女性、遠くからコインランドリーに孫たちと歩いてくる。住んでいるところはケンカや発砲がある危険な地区だが、ここなら子供たちが安全に遊べて、服もきれいになるからね、と肩を竦める。
ポーランドから最近引っ越して来た若い女性。自国には洗濯機が一家に一台あったのに、ここは大変よ、とこぼす。
それぞれ事情があってこの地区に住んでいて、週に数回洗濯をしにここへやってくる。なかでも、70歳で、何十年もこのコインランドリーを利用しているという女性の話は印象的だった。彼女が若い頃は、移民も少なく、近所はみんな知り合いだったが、近頃は英語ではない言葉を耳にすることが多くなった。9.11で親類を亡くしていることから、ムスリムの人々には今でも複雑な思いを抱いている。昔からここに住んでいれば、この地区の変わり様は目まぐるしく映るだろう。
文化も言葉も習慣も考え方も信条も全部違う、いろいろな人が、いろいろな事情で、この地区に集っている。それぞれが、挨拶以上の関わり合いになることは少ないのかもしれない。雑多な人種のサラダボウル状態に、戸惑っているのは他でもない、サラダの具の本人達のようだ。
それでも、暮らす場所はここしかないし、お金を稼いで、食べていって、家族を養って、家賃も払わなければならない。今日も洗濯した仕事着を纏って、仕事に出ていく人々。
一方、同性婚が合法化されたことで、「夫が働きに出ているから、今日は僕が洗濯なんだ」と微笑む男性も。この自由が、この地にこんなにも多くの人を引きつけている引力のおそらく主要な部分であろう。長年の活動が実を結んでやっと掴んだ自由を、噛みしめている人もいる。
ニューヨーク。あまりの多様性に圧倒されそうな街。でもそこには、日々の暮らしを何とか繋いで行っている人々でいっぱいで、それは世界の他の都市と同じである。
アメリカには、確かにしがらみもなければ因習も古い特権階級もなく、実力が物を言う世界で、一方、社会補償制度も健康保険も何もない。努力もせずに能力もなく甘い汁を吸う輩は少ないが、その一方で病気、貧困、低学歴、などの悪循環から抜け出せない。そのような社会構造の問題点も朧げに見えてくる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中国の南部にある、世界一大きな中華料理店では、100名を越えるスタッフが働く。5,000人を収容可能な7つの建物に、4つの厨房、それぞれで働く従業員達の暮らしや家族事情などもインタビューされていた。
子供を実家の両親に預け、夫も妻もそれぞれの職場の寮で暮らして貯金している夫婦。家族が揃うのは旧正月の年一度だけだ。彼らもまた、親が出稼ぎに行っていたため、そのような幼少時代を送った。
中学校を卒業して働き始め、両親と弟、妹を助けるために毎月仕送りをしている16歳の女の子。まだ小さい弟や妹には、自分がお金を貯めて、是非大学に行ってほしいと望んでいる。大学に遊びに行っているような、一部の日本の大学生に、言い聞かせてやりたい。「貧しい家庭の子供は、早く大人になる。どこの国でも一緒のようだ。」とナレーション。
歌手を夢見て、レストランで働きお金を貯めることを目標にしている青年。まだ9日目だが、夢を抱いて、前を向いている。レストランの仕事の内容を歌にしたりしていた。
16歳で料理人見習いとなり、一人前の料理人になっていつか店を開くという青年も。10年後にはその夢を実現させているでしょう、と希望に満ちている。10年後は26歳。見習いからのスタートで、謙虚で、本当に頭が下がる
思い。韓国人の撮影スタッフに、「また合いましょう」とインターネットで調べたハングルで書いて渡していた心優しい人。
ここでもニューヨークと同じく、いろいろな事情を持った人が、いろいろな思いで、世界一大きな中華料理店で働いている。本当に様々な人生があって、それぞれ目標を持って頑張っている。
今は非常に恵まれているなと改めて思った。私も頑張ろう。
日本でも韓国でも、ある場所を3日間連続で観察して、その地を訪れる人々の人生模様を記録する番組があるらしい。しかし両国のスタイルの違いは明白。日本では、カメラは定点固定で訪れる人を待ちインタビューする。一方韓国ではターゲットとなる場所を決めたらそこを縦横無尽に動き回り、人々を取材して回る。
今回はニューヨークのクイーンズ地区にある24時間営業のコインランドリーに密着した日本と、中国最大の中華料理店(一日に3,000ー4,000人が食事をする!)を取材した韓国の、それぞれの番組を見ることができた。
まず、ニューヨークのコインランドリー。50台の洗濯機と乾燥機が並び、人々が入れ替わり立ち替わり洗濯していく。アパートが古く密集しているニューヨークでは、建物自体に洗濯機がないところが多いのだそうだ。だから、老若男女、コインランドリーを利用する。現在クイーンズ地区は特に移民の多い場所で、人口の半分はアメリカ国外で生まれた。不法移民も多い。自国ではまともな暮らしが望めない、でもアメリカなら、仕事をすれば生活はできるから、と。仕事をしても生活ができないとはどういった状況なのか。想像しただけでも苦難だ。
職を失ってホームレスを経験し、人生をやり直すために何とか職をニューヨークで見つけて引っ越してきた家族。アルバイトを掛け持ちして子供を大学に行かせてやりたいと望む。
離婚した妻とともに遠くで暮らす娘と、夏休みの間だけ一緒に過ごす父親。娘が幸せかどうか、それだけが彼の全てで、自分の夢は?と問われると、明日どうなっているか分からないだろう、と返す。
47歳にして孫のいる女性、遠くからコインランドリーに孫たちと歩いてくる。住んでいるところはケンカや発砲がある危険な地区だが、ここなら子供たちが安全に遊べて、服もきれいになるからね、と肩を竦める。
ポーランドから最近引っ越して来た若い女性。自国には洗濯機が一家に一台あったのに、ここは大変よ、とこぼす。
それぞれ事情があってこの地区に住んでいて、週に数回洗濯をしにここへやってくる。なかでも、70歳で、何十年もこのコインランドリーを利用しているという女性の話は印象的だった。彼女が若い頃は、移民も少なく、近所はみんな知り合いだったが、近頃は英語ではない言葉を耳にすることが多くなった。9.11で親類を亡くしていることから、ムスリムの人々には今でも複雑な思いを抱いている。昔からここに住んでいれば、この地区の変わり様は目まぐるしく映るだろう。
文化も言葉も習慣も考え方も信条も全部違う、いろいろな人が、いろいろな事情で、この地区に集っている。それぞれが、挨拶以上の関わり合いになることは少ないのかもしれない。雑多な人種のサラダボウル状態に、戸惑っているのは他でもない、サラダの具の本人達のようだ。
それでも、暮らす場所はここしかないし、お金を稼いで、食べていって、家族を養って、家賃も払わなければならない。今日も洗濯した仕事着を纏って、仕事に出ていく人々。
一方、同性婚が合法化されたことで、「夫が働きに出ているから、今日は僕が洗濯なんだ」と微笑む男性も。この自由が、この地にこんなにも多くの人を引きつけている引力のおそらく主要な部分であろう。長年の活動が実を結んでやっと掴んだ自由を、噛みしめている人もいる。
ニューヨーク。あまりの多様性に圧倒されそうな街。でもそこには、日々の暮らしを何とか繋いで行っている人々でいっぱいで、それは世界の他の都市と同じである。
アメリカには、確かにしがらみもなければ因習も古い特権階級もなく、実力が物を言う世界で、一方、社会補償制度も健康保険も何もない。努力もせずに能力もなく甘い汁を吸う輩は少ないが、その一方で病気、貧困、低学歴、などの悪循環から抜け出せない。そのような社会構造の問題点も朧げに見えてくる。
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中国の南部にある、世界一大きな中華料理店では、100名を越えるスタッフが働く。5,000人を収容可能な7つの建物に、4つの厨房、それぞれで働く従業員達の暮らしや家族事情などもインタビューされていた。
子供を実家の両親に預け、夫も妻もそれぞれの職場の寮で暮らして貯金している夫婦。家族が揃うのは旧正月の年一度だけだ。彼らもまた、親が出稼ぎに行っていたため、そのような幼少時代を送った。
中学校を卒業して働き始め、両親と弟、妹を助けるために毎月仕送りをしている16歳の女の子。まだ小さい弟や妹には、自分がお金を貯めて、是非大学に行ってほしいと望んでいる。大学に遊びに行っているような、一部の日本の大学生に、言い聞かせてやりたい。「貧しい家庭の子供は、早く大人になる。どこの国でも一緒のようだ。」とナレーション。
歌手を夢見て、レストランで働きお金を貯めることを目標にしている青年。まだ9日目だが、夢を抱いて、前を向いている。レストランの仕事の内容を歌にしたりしていた。
16歳で料理人見習いとなり、一人前の料理人になっていつか店を開くという青年も。10年後にはその夢を実現させているでしょう、と希望に満ちている。10年後は26歳。見習いからのスタートで、謙虚で、本当に頭が下がる
思い。韓国人の撮影スタッフに、「また合いましょう」とインターネットで調べたハングルで書いて渡していた心優しい人。
ここでもニューヨークと同じく、いろいろな事情を持った人が、いろいろな思いで、世界一大きな中華料理店で働いている。本当に様々な人生があって、それぞれ目標を持って頑張っている。
今は非常に恵まれているなと改めて思った。私も頑張ろう。
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