5.12.2026

引き寄せ? 自信が実現につながることはある、という話。


5月はアメリカの大学・大学院の卒業の時期で、2021年のPhD修了を思い出す。ガウンを着て撮影会したことも。

当時はコロナ禍真っ最中だったので、卒業式はなし。ガウンのレンタルもできず、買取のみだった。それでも、緑豊かなキャンパスで記念撮影できたのは本当によかったな。写真を撮ってくれた友達に感謝である。

で、大学院に入ったのが2016年8月で、もうすぐ10年になる。英語の試験を受けて出願して、ってそれが10年前のことだったのかーーと驚愕。

その時私は会社員だったけれど、猛烈に大学院留学したくて。したくて、というか、「する。」と決めていた。英語の試験も、出願書類の準備も、推薦書のお願いも、全ての手続きを怒涛のようにこなしていた。フルタイムで働いていたが、そんなことはおくびにも出さなかった。さすがに。

で、結局出願したのはミネソタ大学と、ミシガン州立大学と、オーストラリアのクイーンズランド大学。3つだったのは、受け入れますよと言ってくれた教授が3名だったから。英語の試験結果(TOEFL-iBT)や、志望動機書(Statement of Purpose)、大学での学位証明書と成績書(これを英語で出すのがひと手間だった…)、そして推薦書(3名に3通も送ってもらうのも大変だった!!)と、提出物もたくさん。

特に推薦書は大変だった。忙しい教授や研究者たちにお願いして推薦書を書いてもらい、彼らの仕事のEメールアドレスから直接、大学に送ってもらわなければならなかったから。私が推薦する側でも面倒くさいなと思ってしまうだろう。とんでもなく手間だし。締め切りまでに送ってもらえるのか、ハラハラした。

何かに突き動かされるように、怒涛のような出願を終わらせた。「これは依頼した、これは今から、これは明日見直して送る…。ミネソタの方が締切が早いからこっちを優先して…」のような。出願を管理するだけで、プロジェクトマネージャーになった気分だった。

私はこの時本当に、「大学院留学する」と決めていた。ので、迷いはなかったし、「どこか受かる」と根拠のない確信を持っていた。

実際、ミネソタ大学の方は、不合格通知だったのだが、その翌日、会社の食堂で一人、春の日差しを浴びながら、全然悲しさやパニックを感じていない自分に、自分で驚いていた。「そっか。よし次。どこか受かるだろう、大丈夫」と、ごく自然に、心の奥から声が湧いて来ていた。

その通りに、ほどなくして、ミシガン州立大学から受け入れ通知と、クイーンズランド大学からの受け入れ通知(ただし自費)が来た。その時は本当に嬉しかったけれど、それが起こると分かっていたような感じだった。不思議。

「引き寄せの法則」とか巷で言いますけどね。それを信じるかどうかは別にして、「絶対にやる」という自信・決心があれば、それを実現するために全力を尽くして、その未来を作り出せる、そういうことってあるんじゃないかなと思った。

その時の私の心理状態は、高校生の時、東京大学を受験した時の心理と比較すると非常に面白い。

高校3年生の春、研究に憧れを持ち始め、大学受験も本腰を入れて考え始めた頃、担任の先生から「君は頑張ったら東大行けるぞ」と言ってもらった。「東京大学は日本で一番の研究機関だし、やっぱり日本は東大を中心に回っていることもあるから、人生が変わる。誰でもできることじゃない。すごいチャンスなんだ」と、鼓舞してもらった。地方出身で、身近に中高一貫の進学校などもなく、東京に行ったことも1−2回だった当時の私は、東京、日本一の学術機関、というのに惹かれて、猛勉強を開始したのだった。

まあ、結論を言うと、東大を受験して、不合格だったわけなのだけれど。人生で一番勉強した一年で、それが報われなかったのはものすごく悔しかった。模試でA判定を取ったこともあったし、センター試験でも失敗はしなかった。可能性は十分にあったと思うけれど、受験は最後は運要素もあり。でも、私が今振り返って思うのは、「絶対に東大に行く!」という気概が足りていなかったのも一因かなと思う。

というのも、前期試験で受からなかった時のために後期試験は東大ではなくて別の大学に出願することにしたのだが、それを担任に相談した時も、「A大学の後期はセンター試験の結果だけで合否が決まるから怖いし…、B大学は試験があるけど英語だけで…」とそれを受ける前提で真剣に検討していた。それを見た担任が、「おいおい、前期で受かればもう関係ないだろう。後期をそんなに一生懸命考えて、前期東大を諦めるなよ」と言ってくれたのを覚えている。つまり、私はもうその時点で、気持ちで負けていたのだ。

もちろん気合だけで受験に受かるなんて言うつもりはない。受験生はみんな一生懸命勉強している。(一度の試験で合否が決まるそのシステム自体、今の時代どうなのか?と思うが、別の機会に語ろう) しかし、私が東大に落ちた時と、大学院留学の切符を手に入れた時の精神的な違いがあるとすれば、自信と決心だったように思う。

決心だけではダメかもしれないのが肝心なところである。それまでの努力や実績に裏打ちされた自信が、決心を確固たるものにしてくれて、後押ししてくれると思う。

私は6年間の会社生活で研究をさせてもらえていたので、それなりの実績はあったし、研究がどんなものかも、大学を卒業したての人よりは分かっていた。そういうのが全て出願書類なり推薦書なりに現れてきて、大学院留学できるように後押ししてくれる。あとは、「それをやる」という確固たる決心があったので、自ずと道は開かれた、そういう面も大きかったんじゃないかなと思う。

なんというか、仕事に真面目に取り組んで良かったなと思うし、そういう環境を用意してくれた会社や同僚の皆さんには感謝しか無い。

もちろん、一生懸命努力して、自信も決心もばっちり、全力投球したけれどダメだったということもあるだろう。プロのアスリートなんか、その連続ではないだろうか。気持ちだけでどうにかなることばかりではなく、夢が叶うためには他にもいろいろな要素が必要だ。だからこそ、その中で自分がコントロールできること、自分の気持ちくらいは前向きに「やってやるぞ!絶対大丈夫」と思って損はない。

東大を受験する自分に自信が持てなかったあの頃の私のように、まだその心の準備ができていなかったりすると、無意識に夢を遠ざけてしまう可能性もある。それはもったいないから。

皆さんがやりたいことを実現できるように、「実現できる」と自らを信じられるように、応援しています!




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