つらかったら逃げてもいい。
今の状況が自分らしさを損ねるものであるならば、逃げてもいい。
逃げることは、恥ずかしいことでも負けを意味することでもなく、「その場から一歩引くこと」。
一歩引くことで、体力・気力を回復できたり、冷静になれたり、向き合えたりするから。
「逃げなきゃダメだ!」と言っているのではなく、「逃げることも選択肢としてある」。ということ。選択肢があるだけで随分気持ち的に楽になったりする。
結局、ありのままの自分でいる、自分に正直でいる、のは、人生最大のテーマ。
人はいとも簡単に、自分に嘘をつけてしまうから。
逃げることは技術だから、料理や英語と同じで誰でも練習すれば身につけられる。
逃げてもいいというアファメーションを繰り返し唱え、感じ、イメージワークを行っていけば、「逃げてもいいんだ」という思いに変わってくる。そして、「あ、今は逃げてもいいんだ」と感覚的にわかるようになり、そこから一歩引いたり、距離を置いたりできる。
ネガティブな自立に陥っていないか・弱い自分を認める・自分の限界に早く気づく
ネガティブな自立に注意
「自分一人でなんとかしなくてはならない」「弱音を吐いてはならない」「人に頼ってはいけない」「間違ったことをしてはいけない」「負けを認めてはいけない」「頑張り続けなければならない」のような思いで逃げずに頑張り続けると、自分が無理をしていることにも気づかず、いつか倒れてしまう。
ゆでガエルのたとえは、はっとさせられた。カエルは、いきなり熱いお湯に入れられると熱くて逃げ出すが、水に入れて、だんだん温度を上げていくと、その熱さに気づかずゆでガエルになってしまうというものだ。ストレスに常に晒され、頑張りすぎる状態に慣れていくと、しんどさや痛みを感じなくなり、気づかないうちにゆでガエルになってしまう、ということだろう。
逃げてもいい、のアファメーション
「ずっと、逃げることはよくないこと、と思ってきました。みじめなこと、恥ずかしいこと、ダメなこと…。しかし今日、その思いを手放すことを決意します。逃げてもいい。」
これを口に出すことで、思わず涙が出てくる人は、それくらいに心が限界だったということ。
自立を手放すことでもある。誰にも頼らず一人で背負い込もうとする心を手放すことだから。
強がりを言う人は、自分の弱さを見せたくない・認めたくないがため。「大丈夫!」と強がる一方で、その自分の弱さを陰で激しく責めていたりする。真実の強さとは、自分の弱さも受け入れられるくらいの強さ。
「弱くても大丈夫。弱さを見せても愛される。
辛かったら逃げてもいい」
意地やプライドが強くなる背景には、自信のなさ(力の証明をしたくなる)、劣等感、他者不信、自立心、競争心、人目・世間体を気にする、余裕の無さ、承認欲求などがある。
役割意識、「◯◯はXXでなければならない」を手放す
「親はXXであるべきだ」「大人はXXすべきではない」「妻はXXしなければならない」「営業部員はXXしなければならない」などの思い込み、観念があれば、それを手放す。
「料理が苦手な母親がいたっていいじゃない」「弱音を吐く男性がいたっていいじゃん」「大人だってはしゃいだっていい」「お姉ちゃんだっていつも弟の面倒を見られるわけじゃないよね!」と、自分のありのままの姿にOKを出せるようになる。役割から逃げてもよい、という許可で、ずっと生きやすくのびのびとした心持ちになれる。
頑張らない・期待に応えない・自分を褒める・競争しない
他人の期待に過剰に応えるのをやめ、「自分はどうしたいのか?」を問う。
「私は今日、お肉が食べたい」「私は散歩に行きたい」「私はお風呂に浸かりたい」「私は今日仕事に行きたくない」と、日常の些細なことから、自分がどうしたいのか、を問うていく。「こうすべき」ではなく。そうしていくと、「忙しいのでこれ以上の仕事は引き受けられません」と言えるようになる。
罪悪感
罪悪感の強い人は、補償行為(自分の欠点を補おうとする心理や行動)に走る。逃げずに傷ついても戦うことをやめない人は、それが罪ある自分にふさわしい、と思っているから。自分を罰そうとしているから。
罪悪感を手放す、自分を許すアファメーション
「私は無罪です。私の罪はすべて許されました。私は牢屋の扉を開け放ち、自由に空を飛び回ることができます。私は私を愛します。私は幸せになることを自分に許します」
自由になったときのイメージワーク
- あなたが今よりもずっと自由になったとしたら、何をしたいですか?
- あなたが今よりもずっと豊かさを手に入れたとしたら、何をしたいでしょうか?
- その時、あなたは誰に何を与えたいでしょうか?(愛とつながりの質問)
感情を吐き出す
感情を上手く吐き出せないとどんどん溜まっていき、抑うつ状態になる。感情は、押さえつければ押さえつけるほど、感じてもらいたがる。
「お恨み帳」=気持ちを排水するためのノートで、心の健康を維持するための現代人の必需品。
パートナーシップにおいて、競争心(相手より優れていたい、相手より正しくありたい)を捨て、お互いの幸せを選ぶ勇気は、すなわち愛のリーダーシップ。負けてあげる強さ。
- 相手に常に感謝の気持ちを伝える
- 相手の長所や魅力、価値を常に見つめ、伝える
- お互いの将来についてヴィジョンを描く
- 自分がほんとうに望む関係性についてコミュニケーションを取る
実際の逃げる技術
距離を取る・人に頼る・休む・諦める・辞める・別れる・選択する。
あなたが逃げた先に、素晴らしい未来が待っているとして、それはどんな未来でしょうか?