9.09.2024

「わかりやすい交流分析」/中村和子・杉田峰康 2


脚本:幼児期の親との関わり、その後の人生体験によって作られる。「自分はこう生きるはずだ・べきだ」。人生の重要な局面の決断・行動を決定するような大きな影響を持つ。破壊的な脚本は、幼少期の親のCからの非建設的なメッセージに従おうと決めた際にできる。ドラマチック、急展開、悲劇的な結末となる。それに対して、成功者の脚本は、自分のゴールを自分で決め、それに向かって全力を尽くし、成し遂げる。養育的Pに基づく。人生に満足している。TAは、人々が、成功者の脚本を基に生きることを援助する。

「大事なものは手に入らない」という脚本を持っている人は、いざ自分の欲しい物が手に入るチャンスが来ても、「そんなはずない、自分には相応しくない」と思って、自ら遠ざけてしまう。

 

「自分は周りに大事にされない」という脚本を持っている人は、大事にしてくれそうな、自分を愛してくれそうな人には距離を置き、自分を蔑ろにする人についていく。「ああ、このひどい扱いこそ自分にふさわしい」とホッとするかのように、傷つけられてどこかで安心している。

 

私も昔、本当にやりたいことには踏み出さず、やりたいとも言わず、苦労すると分かっている道をわざわざ選んだりしたことがありましたが、背景には、「自分にはやりたいことをやる資格はない、茨の道こそ自分にお似合い」という脚本(思い込み、自己暗示、諦めともいう…)があったからかと、思い至りました…

 

その時、自分ではそんな自作自演の脚本だとか露ほども思っていなくて、純粋に、運命に身を委ねていた、人生なんてそんなもんだ、と投げていた、変に大人ぶった顔をして。

 

 

で、そこから十数年。

ここで私が強調したいのは、人生脚本は、自分で変えられるということ! 破壊的な脚本を持っていた人でも、今までは、無力な自分が生きるために必要なだったからその脚本があっただけで、大人になった今は、どう生きるか、自分で自由に決められる。今まで運命だと諦めていたことが、実は自分が無意識のうちに強迫的に演じていたものであるということが分かれば、自分の人生のコントロール感を取り戻せる。

この、自分は自分の人生脚本を書き換えられる、と自分で認識し、信じ、実行できるという自己効力感を持つことがすごく大事…。日本人は、大人も子供も、それを持っていない人が多いのだという。文化的な、社会的な背景があって。

脚本は、自分が無意識に持っている、禁止令からなる。「~~してはいけない」と自分に課した行動規律、呪いであり、親との関わり、親から示された行動、振る舞いから強く影響を受ける。

禁止令
存在するな・命を大事にするな・女(男)であるな・自然な感情を体験してはいけない・楽しんではいけない・健康でいてはいけない・成功してはいけない・悩みごとを打ち明けてはいけない・気になることを尋ねてはいけない・成長してはいけない・実行してはいけない・重要な人物になってはいけない・皆の仲間入りをしてはいけない・愛してはいけない・考えてはいけない。

分析の仕方:幼児期に両親がよく言った言葉、今でも忘れられない親の態度、人生の出来事、周りの大人と親との関係性などを尋ねる。

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自我状態、ゲーム、ストローク、構え、脚本、禁止令など、その定義とともにしっかり学ぶことができた。また、心の状態や人々の交流を分析・説明する言葉を学ぶことができた!!


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