9.21.2024

「いい」と「悪い」vs. "I like it" and "I don't like it"

日本語の「いい」「悪い」は、
ルールですよみたいな顔をして、
ただの主観ということもあるよ!という話です。

最近、YouTubeを観ていて、やたらと、
「まあ、XXが悪いわけではないですからね」とか、
「それは別にいいことでも悪いことでもないです」とか
「いい」「悪い」が耳につく。

別にあなたの判断を聞きたいわけでもないんですけれど…?
そんなに良い悪いをいちいち言っておかなければいけない
かしら?と、思ってしまう。
炎上防止も、あるんでしょうけれど。

日本語の「いい」「よくない」は、
ただの主観の場合がある。ただ、その人が
そう思っているだけ。でも、表現が
「善い」「悪い」だから、
例えそれがただの主観であっても、
あたかもそれが社会のルールのような、
「常識」のような、善悪のニュアンスがある。

これは、苦しさを産みかねない。

「いいね」と言われるために頑張りすぎてしまったり。
「これがいいんだ」と言われたら、
その人の主観ではなくて、ルールのような、
善悪のような、客観的な指標のような感じがしてくる。
判断されている、ような気がしてくる。

日本語の呪い、かもしれない…。

英語にするとわかりやすいかも。

アメリカ発で、もともと英語だったSNS。「いいね」は、
英語ではLikeなのだが、日本語では「いいね」と訳された。

確かに「それ、好き」と言うよりも、
「それ、いいね」と言うことのほうが多い気がする。

英語だと明確に、「好き」と「良い」が分けられている。

主観で言うときには、「I like it.」と言う。
主語が「私」であることも相まって、
ちゃんとそれがその人の主観的な思いだとわかる。
日本語では、それがごっちゃになっていることが
よくある気がする。
(まぁ、英語でも、"It's good for you." と言われた
ところで、結局その人の主観なんですが…)

ホームズの物語でも似たような場面があった。
犯人をおびき出す危険な計画を練るホームズに、
ワトソンは、「I don't like it, Holmes.」と言っていた。

それが良いか悪いかではなくて、ワトソンはホームズに
危ない真似をしてほしくないので賛成しない、と、
(事件の全貌とか法律とかはよくわかっていないけれど)
彼の主観としてそう思っている、
ということが明確にわかる。

そうか、「(主観として)あまり良くないと思うよ」、
というのは、英語では好きか嫌いかで言うんだなと、
印象に残ったことを覚えている。

まあなので、「いい」「悪い」は
主観のこともあるので、あまり気にしないようにしよう!
という話でした。

なっつかしい!


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